賃貸交渉の現実
ネットで面白い記事があったのでご紹介いたします。
先日、DMで相談が来た。「契約前の明細を見てもらえますか。これは妥当ですか」という内容だった。
こういう相談は珍しくない。だが同時に「何から何まで交渉したら断られました。すごく借りたかったのに。。。」というDMも来る。
SNSに溢れる「賃貸を安く借りる方法」「法律を使って初期費用を交渉する方法」。理屈は正しい。だがその通りやってみろ。高確率で断られる。なぜか。書いている人間が実務を経験していないからだ。
保証会社審査とオーナー審査は別物だ
賃貸の審査には2段階ある。保証会社の審査とオーナーの審査だ。
保証会社は属性と個人信用情報で審査する。年収、勤務先、過去の滞納履歴。数字と記録だ。ここを通過しても終わりではない。
オーナー審査がある。
オーナーは数字で見ない。人で見る。「この人に貸したいか、貸したくないか」。それだけだ。理由を説明する義務もない。借地借家法は契約後に借主を守る法律だ。契約前はオーナーが完全に主導権を持つ。断られたら終わりだ。
交渉できる部分とできない部分がある
初期費用の明細を見るとき、まず確認すべきことがある。それぞれの費用が「仲介側のオプションか」「管理側のオプションか」だ。
退去時のルームクリーニング代は必須だと思っておけ。これは管理会社・オーナーが物件の価値を守るために必要な費用だ。ここを交渉すると「この人は面倒な入居者になる」と判断される可能性が高い。
だが殺菌消毒費用はどうか。これは仲介会社が提案するオプションのケースが多い。仲介側のオプションであれば交渉の余地がある。まず明細を見て、どちらの費用かを確認することが先決だ。
交渉の言葉が全てを決める
交渉できる部分が見つかったとして、言葉の選び方が全てを決める。
「法的にはこれは請求できないはずです」
この一言で終わりだ。オーナーと仲介会社の両方に「この人は面倒だ」という印象を与える。保証会社の審査を通過していても、オーナー審査で落とされる。
正解はこうだ。
「ここの部分がなんとかなれば、ぜひ決めたいんですが」
この一言だ。交渉ではなく相談の形にする。仲介会社にとっても契約が決まれば利益になる。向こう側にも利益になる話として持っていく。強硬姿勢ではなく、一緒に解決策を探るスタンスだ。これが実務での正解だ。
何から何まで交渉して断られた人間が来る理由
DMでこういう相談が来る。「ネットで調べた通りに交渉したのに断られました。どうすればよかったですか」。
答えは単純だ。交渉できる部分と交渉してはいけない部分の判断がついていなかった。そして言葉の選び方が間違っていた。
ネットの記事を書いている人間の多くは実務を経験していない。法律の条文と消費者庁のガイドラインを組み合わせて「交渉できます」と書く。理屈は正しい。だが現場では通用しないケースが多い。
実務を経験した人間には瞬時に分かる。これはいける、これは無理。その判断は経験からしか生まれない。
賢く借りるとはどういうことか
法律を盾にすることが賢い交渉だと思っている人間がいる。違う。
賢く借りるとは、交渉できる部分を見極め、相手にも利益がある形で話を進め、オーナーに「この人に貸したい」と思わせることだ。
契約前はオーナーが強い。その現実を理解したうえで動くことが、賃貸交渉の出発点だ。
ネットの記事通りにやって断られてから気づくのでは遅い。知識は正しく使え。
最後に
実務をしていないやつのポストは信じるな。世の中そんなに甘くない。
ROOMATCHでは交渉の際になるべく言葉を選んでお伝えしていますが、
今までに過度な交渉によって審査NGになった方もいらっしゃいましたので上記を参考にしていただけましたら幸いです。
















